基本特許(新規性・独創性・基本原理)

•特開2011-140887:出願2010.1.5/公開2011.7.21  ① 2重集風型風車
•特許第6033870号:出願2013.9.6/登録2016.11.4  ② 扁平ラバール管
•特許第6110455号:出願2015.10.8/登録2017.3.17  ③ 2重扁平ラバール管

基本特許(新規性・独創性)

技術思想:この発明の技術思想は外風を利用することによって風車を通過する風流を加速・増加する。 

新規性:この風車は風車背面の低速流を、風車と風胴壁との間の空隙を通過する高速流で、摩擦・混合により後方風胴体に排出・拡散させ、低速・高圧化した低速流を、排出口外で外部のより速い低圧の風流により、摩擦・混合・吸収により引きずりだす

独創性:この外風との接触は排出口の形状による。つまり排出口を正方形あるいは円形に拡大するよりも横に矩形に拡大したほうがはるかに効果が大きいことを発見し、その理論的根拠を提示した。事実、排出口を横に3倍拡大すると、45倍の出力増が得られた 

以上の説明は風車位置での横拡大と、排出口の横拡大を別個の独立した観点で見ている。
付加価値として、風車のカットインスピードを半減することができ、極微風から発電できる。さらに風車は集風装置の中に設置されているため安全であるとともに安心感を与えられる。

基本特許(基本原理)

風流間の速度差・圧力差による、外風流による内風流の吸収・摩擦力による引きずりだしを考慮すべきものと考えると、外風と内風との接触界面が重要。

自然界の大原則のエントロピー概念はカルノーサイクルの理想気体による等温可逆行程の考察・説明に始まるが、結局は分子運動論によってはじめて完全に理解されるものと考える。さらに流体摩擦の原理は、風流間の接触面における運動量の交換によるもので、摩擦の公式は、単位面積当たりの分子の移動による運動量移動に基づいて導き出される。

分子運動論は、分子内部の核力その他のエネルギーは不変と考えられ、分子を質量を持つ玉と考え、その運動・運動量・運動エネルギーの変化を考察するもので、流体はその集合体と考えることにより、流体モデルを簡略化するものである。そうなると風車の風流についても運動量・運動エネルギーの変化を考察することになり、結局風流間の接触界面の考察が重要になる。

排出口を正方形に拡大するよりも、長方形に横に拡大することが、いかに有利であることかが検証された。

一辺が1mの正方形の排出口を、1辺が2mの正方形にすると面積が4㎡になり、周囲の長さは8mになり、この4㎡の面積を横に長方形に拡大すると周囲の長さは10mになり、接触面積がその分増大し、排出力が増大する。更に一辺が3mの正方形に拡大すると、面積は9㎡になり、その周囲の長さは12mで、これを横に拡大すると周囲の長さは20mになり益々排出力が増大する。しかもこの1辺3mの正方形拡大では中心から周囲への分子の移動距離は1.5m以上となり、横への展開では分子の周囲への最大移動距離は常に0.5mに過ぎず、従って我々の風車が10倍以上の能力アップを示すことになる。

数値解析例 流速

Z:0 XY面
最大:9.98m/s 最大:9.73m/s
1/10モデル解析空間:風洞サイズ
1/10モデル解析空間:大気サイズ
最大:8.55m/s

Z:0 XY面
最大:10.44m/s
1/10モデル解析空間:風洞サイズ
1/10モデル解析空間:大気サイズ
最大:8.81m/s

小型風洞実験例

1D枠モデル
2D枠モデル
3D枠モデル
集風装置
主流速-回転数測定結果(無負荷)

フィールド実験例

回転速度の比較 ※1/8倍速

風車・集風装置設置の様子
内部流速測定結果

屋上での風車・集風装置の様子

川崎市中原区役所屋上に設置した、増速装置付きの小型風力発電風車

活用例

屋上での発電
フィールドでの発電
移動体での発電
マルチ化による大規模発電
海外での屋上での発電